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ロック音楽とギターよもやまを語る山


by rollin_fujiyama

デレック・トラックス・バンドを観る場合

デレック・トラックス・バンドを観る場合_f0053545_22101962.jpg 恵比寿ガーデンホールにて、デレック・トラックス・バンドを観てきました。

 来日ツアーが決まってから、簡単に追加公演が決定になった模様。
 今日が初日だったんですけど、今日の日程も追加なんですよね。関東はリキッドルームが明日明後日とあるんだったか。当初リキッドルームに行く予定だったんですが、都合がつかなくなったため、急遽今日の公演に変更しました。


 と、恵比寿に行く前に、御茶ノ水に行きました。御茶ノ水と恵比寿って、結構距離あるんですけど、まあ、病気です(笑)。

 物量で言えば御茶ノ水に行けば間違いないということで、気になっていたエフェクターを試してきました。もう、気に入ったら買う覚悟です。

 とりあえず、VIZIONのと、HAOのランブルってやつと、あとBlacksterてやつと、VALVEBOYてやつと、高そうなペダルを次々と容赦なく弾いてきました。店員さんすいませんでした(笑)。印象としては、それぞれ非常に個性がある歪みだと思いました。このへんの個性が単純にアンプで出せる音ではない辺りが、伊達に高いわけじゃない理由なのかなと。
 ただ、正直どれもピンとこなかったんですよね。

デレック・トラックス・バンドを観る場合_f0053545_0303818.jpg ところが。
 気になっていたと書いたVOX COOLTRONシリーズ。たまたまそのお店にはBig Ben Overdriveしかなかったので試奏してみたんですが、弾いてびっくり、これが一番欲しい音だと思いました。低音高音が出すぎたりしてなくて、バランスがいいと思いました。
 これだ!と思って、買わないで(笑)、他の店でCOOLTRONシリーズを片っ端から試奏してみました。
 BULLDOGの方はあんまりよくなかったです。で、Big Benの2chとされるDuel Overdriveなんですが、これがあんまりよくないような気がしたんですよね。実際にBig Benと弾き比べてみたんですが、音の傾向は一緒なんですけど、若干抜けが悪い気がするんです。これはホント、微妙な差だと思うんですが。気のせいかも(笑)。

 結局、Big Ben Overdriveの方を買いました。
せきねさん、かぶってすいません(笑)。


 そんなこんなしてるうちに、ライブの開演時間が迫ってきましたので一路恵比寿へ。

 恵比寿ガーデンプレイス。
 初めて来たんですが、いや~、これは、
野郎独りがオーバードライブ持ち歩いて来る場所じゃないですね(爆)。
 時期が時期だけに、クリスマス的な装飾が施されて、そりゃあもう普通にカップルだらけです。もしくは、セレブ的な(笑)。

 癪に障るのでとっととガーデンホールに行ったんですが、ホール内では飲食禁止、販売もしていないとのこと。
 何~、ビールあおって観ようと思ってたのに!
 どうしても飲みたかったので、アルコールを求めて彷徨いました(爆)。
 恵比寿でビールを探すヒトも珍しい。
コンビニでもあればいいんですが、ガーデンプレイスというお洒落な場所には、そんなもんはねえのな。なんでもいいやと思って探してたらカフェ的なスペースがあったので、ペールエール頼んで1分で飲み干し、速攻会場へ。電光石火(笑)。

 恵比寿ガーデンホールは、中・小ホール規模の割と狭い会場でした。で、チケットなんですが、そういえば気にしてなかったんですが、6列目。
 ・・・あれ、6列目?
 会場で気づきました。(笑)メチャメチャ近いですやん!

 お客さんは、自分くらいの兄ちゃんか、もしくは結構なおじさんおばさんが多かったです。比較的、年齢層は高めです。そりゃあクロマニヨンズに比べたら、年齢層は高いでしょうに(笑)。

 ほどなくして開演。

 デレック登場。

 チェックのシャツにジーパンです。
 いつものような(記事最初の写真のような)感じで、橙系のチェック。なんでそんないなたいんでしょうか(笑)。
※因みに私もチェックのシャツを着ていった。
 因みに会場にもチェックシャツ多数。アキバ?(笑)

 近い!10メートル以内です。右隣は中通路だし、こりゃいい席とった。

 わー!・・・って、誰も立ちません(笑)。一般的にロックのライブって、始まるとみんなスタンディング状態なものですが、この会場のお客さんは、大人しいです(ていうか実際大人ですが:笑)。まー正直そのほうがありがたいですけどね。


 一言で、素晴らしかったです。
これまで観た中で一番素晴らしかった。

 ギターで涙出たの初めてです。普通のギターソロで、見入ってたら涙出てました・・・。
 デレックのギターは、とにかく、観てるだけで鳥肌立つんですよ。凄すぎます。
 バンドも、デレックの盛り上がりにぴったり付いていきます。技量が高いなんてレベルの話じゃなくて、一流のバンドの演奏はかくあるものなんだなと。そう思いました。

 細かい話に入ります。
デレック・トラックス・バンドを観る場合_f0053545_23384923.jpg まず、ヴォーカルのマイクさん【右写真】のアフロが若干伸びました(笑)あ、どうでもいいですね。
 そうじゃなくて。デレックバンドはセッション的な部分が多いのでどうしてもヴォーカルの出番が少なくなってしまうんですけど、マイクさんの歌はよいですね。ポジション的に若干下手(しもて)で棒立ちなんですけど、もっと目立ってもいいんじゃないかなと思いました。

 センターにいるのは当然ながらデレック。主役です。バッキングしてても見てしまいますね。いや、お客さんみんなデレックばっかし見てんのね(笑)。キーボードソロとっててもみんなデレック見てる(笑)。
 スライドプレイについては、もう、何も言いますまい。
 見てて思ったのは、
・ピッキングは全て指、しかも色んな形で弾ける
・スライドバーを使わないときも、基本的にスライド(横移動)によるフレージングが多い
・とはいえ、チョーキングもおいしいところでばっちり決まる
・エフェクターは使わず、ギター本体のヴォリュームを巧みにコントロールして調整している
・基本的に、ギターを見ていない(ヴォリュームノブをいじるときも)

 一言で言えば、スライドから始まって、一般的には変わった弾き方をしていると思うんですけど、私が知る中で最も表現力豊かなギターを弾く人だと思います。この域と言ったら、あとはもうジェフ・ベックくらいしかいないんじゃないかと。

 ベースのトッドさんは、デレックがいいフレーズ弾くと、すんごいニコーッとします(笑)。和み系かと思いきや、ものすごくツボを突くフレーズを弾いてます(笑)。

 面白いと思ったのは、パーカッションのマイキング。
 パーカッションには、コンガに3本と、パーカッション用に正面に1本の計4本マイクが立っているんですけど、それぞれがL/C/Rに定位しているらしく、それらのマイクの前でマラカス等を動かすことで、マラカスがLからRへ動いていくのです。パーカッションのヒトはそれを上手く利用して、虫の音みたいな感じを出してました。(これがまた素晴らしいんですが)

 会場もそんなに大きくなかったので、PAバランスもいい感じでした。以前観た武道館でのエリック・クラプトンのライブのときは、クラプトンのギターの音だけ異様に大きかったりしたんですけど、今回のライブでは、決してデレックのギターだけが大きすぎることもなく、あくまでバンドサウンドとして拡声されているように感じました。
 確かにデレックは抜きん出てますけど、あくまで全員でバンドサウンドが成り立っているのであって・・・というのが感じられた気がして、密かに感動しました。


 文章が随分長くなりましたが(笑)、よかったです。素晴らしかった。
by rollin_fujiyama | 2007-11-25 23:25 | 徒然山