MINIMON MON800を導入する場合
2006年 06月 18日
それは何かというと、平たく言えばモニターセレクターです。
とりあえずどんなものかというと、コレです。はい。
すいません、余計分かりにくくなったので、メーカーさんに丸投げ(爆)。
メーカーは、激安機材で音響機器から楽器のエフェクターまで製作し、音響さんのみならずアマチュアミュージシャンにもその名を知らしめている、ドイツのBEHRINGER。
この機材を導入しようと思ったのは、宅録さん御用達(?)の無料冊子『DiGiRECO』vol.60の「モニター環境改善読本」というコーナーを読んだのがきっかけです。
ミックスダウン以下音の調整に欠かせないモニタースピーカー(以下モニターSP)。パワードのモニターSPというやつは、大概本体の後ろ側にヴォリュームのつまみがついています。
さて、このモニターSPでCDを聴くとしましょう。自宅でミキサーなどない環境の場合、CDの出力をダイレクトにモニターSPに入れることになります。仮に音量が大きすぎたとして、音量を下げるとしましょう。まずL側のSPの裏側のつまみを下げて、そしてR側のSPの裏側のつまみを下げ、そしてLRのバランスを整える為に微調整・・・と、非常に大変です。違うCDを聴くとして、そのCDの音量レベルが小さかった場合、この作業を再びやることになります。
こんなことするんだったら、普通にコンポでも使ったほうがどれだけ楽なことか・・・。
しかし、ミックスに使うSPの音を耳に馴染ませないことには、そのSPを使って調整をすることはできないじゃないか、と。なんとかこのSPを日常レベルで使用できるように音量調節しないといかんわけです。
普通こういうSPはミキサーに接続して使うものですが、家にミキサーを置く場所もない。なんとか省スペースで手軽な機器はないものか・・・と思っていたところでこの機器を知ったわけです。
前述の記事によると「お小遣い程度の値段で買える」とのこと。
試しにサウンドハウスで検索してみると・・・¥5280・・・!
・・・安っ!安すぎないですかそれ・・・?(汗)
音響の機材であんまり安すぎるのは、正直不安です。業務用なら1本のフェーダーボックスだって数万はするものですし・・・。
大体名前がおかしい。「MINIMON MON800」て。
ミニモンモン800・・・て読むのか?
ジャンプで昔つの丸先生が書いてた漫画か?
あるいはつんく♂プロデュースの新たなモー娘。系ユニットか?
はたまたピカチュウの仲間か?
大体、略して「モンパチ」でいいのか?
いいのかベリンガー!?(←正式には「ベーリンガー」)
一応このベリンガー(←正式には「ベーリンガー」)のMINIシリーズは、全てこういうネーミングで統一されているのではあるが、「MINIAMP AMP800」とか「MINIMIC MIC800」なら分かる。しかし、「MINICOM COM800」て・・・。ミニコムコム・・・?
でもまあ¥5280なら駄目元で買ってもいいでしょ、と思い、早速購入。
二日後、ブツが届きました。
流石サウンドハウス、相変わらず異常な速さです。
箱を開けて本体を取り出し、手に取ると・・・
軽ッッッ!!!!!
あ、圧倒的じゃないか・・・!!(爆)
あの、お店のディスプレイで、たまに外側だけで中身入ってない見本あるじゃないですか(いわゆる「モックアップ」というやつ)、アレかと思いましたよ!?どのくらい軽いかって、ギターのコンパクトエフェクターより軽い(苦笑)。業務用の音響機器は一台一台が大概耐久性を考えて堅牢に作られているので、ずっしりと重いのが定石。それが、こうも軽いと、「ハッキリ言って、不安だよね・・・」(←NOAH三沢社長の口調で)。
う~む、でもガワはプラスチックだし、コネクタとスイッチ、基盤くらいじゃそれほどの重さはないよな~とか納得しながらセットアップを進めます。
とりあえず、各入力、出力のプラグを挿した状態。
この写真では遠近感によってそれほど違和感は感じられないかもしれなが、実際のところは、「背面の狭いスペースに、フォーンやRCAのプラグが容赦なく挿されてゆく」感じである。この時点で、重心は後ろに引っ張られていく感じ。
フォーンプラグが何本か挿さった時点で、本体の重量<プラグの重量。全てのプラグを挿し終えた時点では当然(右の写真でも確認できる通り)前面が浮いていた。
もはや「エキサイトバイク」状態(by任天堂)。
セットアップまでで、既に不安たっぷりです。これで音質が駄目だったら、ベリンガー(←正式には「ベーリンガー」)を訴えてやりますよ。
※ちなみにベリンガー(←正式には「ベーリンガー」)は過去、パクリ製品の訴訟を受けている
何らかの機器を介せば当然音は悪くなるんですが、一聴した感じでは「多少細く、ハイ上がりな音になった」ような気がしましたが、まあそれほどめだった変化は感じられませんでした。多分、本体の物理的な軽さからくる精神的な不安がそう思わせているのだと思えば(笑)。
-20dBのパッドを入れると音質が変わる気がしますが、まあ-20dBも下げれば当然の結果でしょう。
各スイッチのON/OFF時のノイズは全くなく、ヴォリュームとセレクターの役割としては非常に便利だと思います。ヘッドホンも独立してヴォリュームがあるので使い勝手がよいです。
でも、レコーディングで使用する目的と思われるTalk Backのマイク。
絶対使わねぇなコレ。
総合的に、微妙に細くなる気がする音質と本体の軽ささえ気にならなければ、かなり使えると思います。
※2008年1月18日追記
その後、アナログミキサー兼オーディオインターフェイスのYAMAHA MW10Cを購入し、音を比較したところ、MINIMON MON800は音がかなり軽くなってしまうことに気づきました!本稿では「気がする」程度にしか書いていませんでしたが、結構ヤセてます・・・。
今だから言えますが、ミックスダウン等で使うには恐らくよい結果が得られないのではないかと思います。用途に対するコストパフォーマンスはダントツなんですけどね~・・・。
※2010年8月5日追記
takさんのご指摘により再度音質について測定したところ、上記に追記したような音質の変化は見られないことが分かりました。この件につきましては再度ブログにて検証記事を書きたいと思います。