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ロック音楽とギターよもやまを語る山


by rollin_fujiyama

Johnny Winter 『John Dawson Winter Ⅲ』(1975)

 1994年に再発されたんですが、既に廃盤です。
 私はこのジョニー・ウィンターのCDを10年来探し続けているんですが、今だに見つかりません。

 で、実は、昨日ヤフオクで未開封のこのCDを見つけたんです。
 勿論、入札しました。
 ・・・が、終了日の今日、入札したのをすっかり忘れていて、さきほど気づいたときには既に高値更新されて落札されてました(終了10分前に100円高値更新されてました・・・まあそんなもんか)

 てな感じでこのCDは持ってないのですが、このCDを持っていた知人の方にダビングさせていただいて、音だけは持っているんです。
 というわけで、くやしさ紛れにレビューさせていただきます。(苦笑)

Johnny Winter 『John Dawson Winter Ⅲ』(1975)_f0053545_0534617.jpg 回転度・・・★★★★★★★★★★ 10

 私が好きなギタリストの三本の指に入るであろう、ジョニー・ウィンター先生の1975年の作品であります。

 まずなにより、このアルバムの邦題でしょう。まあこの「回転富士山」で何度となく引っ張り出しているので、説明は不要かもしれませんが(笑)。

 原題はジョニーの本名「John Dawson Winter Ⅲ」ですが、邦題は、

 さあっ、みんなで言ってみよう!せ~の、

 『俺は天才ギタリスト!』

 いくらなんでも、無茶です(笑)。
 百歩譲って、確かにジョニーの豪快なプレイスタイルは強烈なパーソナリティを感じさせますが、しかし・・・。しかも、最後に「!」までつけちゃって・・・どんだけ傲慢やねん(笑)。

 そして、収録曲の邦題も同じノリでつけられたようです。以下、曲目ですが・・・

1. ロックンロール・ピープル
2. ロックンロール黄金時代
3. 自滅的ブルース
4. レイズド・オン・ロック
5. ハロー・ストレンジャー
6. マインド・オーヴァー・マター
7. ロール・ウィズ・ミー
8. いかすぜジョニー(ジョニー・ウィンター讃歌)
9. 俺の彼女は悪魔の落し子
10. 君の悲しみを僕の胸に
11. スウィート・パパ・ジョン


 局地的に、酷いですね。(爆笑)

 「自滅的ブルース」って!(笑)〔原題は「Self-Destructive Blues」:・・・あながち訳は間違ってはいないですが〕
 一度、自分の曲にそんな曲名つけてみたいものです。

 まあ「いかすぜジョニー(ジョニー・ウィンター讃歌)」にはかなわないですね。〔原題は「Love Song To Me」:確かに原題もそれなりにいかしてますが・・・〕
 わざわざ括弧つけて(ジョニー・ウィンター讃歌)て!(爆笑)

 ここまでくると、人権侵害ではないかと。(笑)


 はい、ネタはそのくらいにしましてですね、内容のレビューにいきましょう。

 この頃のジョニーは、ロックンロールまっしぐらな時期です。
 ただ、それまでつるんでいた(?)リック・デリンジャーは、このアルバムからプロデュースを離れているみたいなんですね。それでも、リック作の曲はありますし、割とポップな感じであったりとかカヴァーがあったりとか、まあ基本的な路線はそれまでのリックプロデュースと変わっていません。

 個人的にジョニー・ウィンターについては、その後のガチブルース路線よりも、ややロックンロールではじけちゃってたこの頃が最も好きです。
 ちなみにこのアルバムのあとに、ジョニーの傑作ライブ盤「Captured Live!」(こちらは現在でも手に入ります)が出るんですが、そこで演奏されているうちの何曲かのスタジオバージョンが納められているのが今作であります。


 ジョン・レノンにもらったという1曲目から、ブルースなんだけど妙なオーヴァーダビングな11曲目まで、素晴らしいです。お気に入りはジョニーのギターが泣く5曲目「ストレンジャー」。いい曲です。
by rollin_fujiyama | 2007-05-25 00:50 | 盤評山