ロック音楽とギターよもやまを語る山


by rollin_fujiyama

はじめてのループペダル選び

 サウンド・オン・サウンド(ループ)という手法は、ループ機能を持ったエフェクターがあってはじめて可能です。
 その手法が完全にエフェクターの機能に拠るものだけに、どのループペダルを選ぶかは慎重に吟味する必要があるでしょう。

 今回は、BOSS RC-20XLDigiTech JamManの比較も含め、自分がループペダルを購入する際に気にした点をまとめてみました。



 さて、ループペダルと大風呂敷を広げたはいいんですが、ループ専用エフェクターというと選択肢はそれほどないのが現状であります。
 ざっと見たところ、BOSSのループステーションシリーズ三機種と、Digitech JamManと、最近発売されたLINE6のJM4 Looperくらいでしょうか。


 その前に、"ギタープレイの中でちょっとフレーズをループさせる"くらいの用途でしたら、ループ専用機よりもループ機能付ディレイを選んだほうがよいように思います。
f0053545_159562.jpg 【右写真:"ホールド"という機能が付いたディレイの代表格BOSS DD-7エフェクトボードの空間的にも、経済的にも無駄がないです。(ループ専用機は往々にして値段張りますから:苦笑)
 ループ専用機はその機能が特殊なだけに、ループを使って一旗挙げよう(?)という気合いがないと、部屋の肥やしになってしまう可能性が高い機材だと思うんです。万一そうなったとき、ディレイだったら使い回しが効くじゃないですか。
 むしろ、ループ機能付ディレイはディレイ目的で買っておいて、気が向いたらお遊びでループも使ってみる・・・くらいの気持ちがいいんじゃないかと。


 さて、逆に
 「ルーパー王に、俺はなる!」
という野望すら持っていらっしゃる方。

 決まりました。BOSS RC-50【下写真】です。
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 出た。いきなり真打ち(笑)。これはもう、圧倒的に、やれる幅が違います。こちらのデモを参照いただければ、その機能は一目瞭然。
 ていうか、ルーパー王になるには、リコさんを超えねばなりませんよ(笑)。

 ただ、デカイです。
 楽器屋さんも、デカイからGTシリーズと並べて売ってますし。(笑)

 しかし、ルーパー王への野望が、その機体より大きいという方は、是非RC-50を手に(足に?)するべきです。


 で、これまでの二つの例に当てはまらなかった
 「私もループ始めてみようかしら」という方。
 以降は、そんなループ道に迷いこもうとされている方の為に書こうと思います。


f0053545_1565881.jpg ちなみに私は、
BOSS RC-20XL【右写真】を選びました。

 「なぜ私はこの機種を選んだのか?」を書くよりも、
 「なぜ私は他の機種を選ばなかったのか?」を書いたほうが説明しやすいので、各機種について率直に思ったことを書いていきます。
 ♪消去法でいけることもあるらしいby.稲葉浩志(爆)

f0053545_22384.jpg・BOSS RC-2【右写真】
 よくぞボスコンパクトにまとめたって感じです。エフェクトボードにでっかいループマシンなんか載らないけど、でもループしたいんだ!という方はこれでしょう。しかし、コンパクト故シングルペダルなので、操作性の制限があるんじゃないかと。
 実際、ペダルの操作はREC→LOOP/OVERDUBという流れなので、フレーズの録り置きができないんですよね。この操作法だと、ループでやれることに制限が出来てしまいます。あと、私にはSTOP2度踏みとかやれる自信がないです(苦笑)。

 同様の理由で、BOSSのDD等のループ機能付ディレイもシングルペダルなので選択肢から外しました。


f0053545_26676.jpg・AKAI Headrush E2【右写真】
 KTタンストール(KTたん:爆)さんの使用で一躍有名になった、ループ機能付ディレイ。動画は必見です。
 スイッチが二つあり、踏み間違えを防ぐためにスイッチの高さを変えていたりして、ループの操作性も抜群です。
 ディレイモードではタップテンポでディレイタイムを調整でき、モードもスイッチ同時踏みで切り替えられたりと実戦的。
 ただ、テープエコーモードのマルチヘッド4つ別系統出力という装備は、マニアックすぎる気がしますが。(笑)
 ともあれ、音質も16bit/44.1kHz(CD並み)ですし、若干筐体は大きいですが、ディレイ付ルーパーだったらこのモデルはおすすめです。


・BOSS RC-50
 前述ですが、まあでかい。

 最初のループペダルとして、極められる自信がないです。
 事によっては、将来的に使うことになるかもしれませんけど(笑)とっつきやすさって大事ですよね。



・LINE6 JM4 Looper【下写真】
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 これもでかい。

 ただし、機能的にはPODにループとリズムマシン(しかもセッションミュージシャンによる程度の良いグルーブらしい)が付いちゃってる感じで、事によってはループに関する機材はこれ一台で完結することも可能なのではないかと思います。
 ただ、何故か某楽器店で「これもループペダルですよね」て聞いたら「これはちょっと別物ですね~」て言われた為、選択肢から外れちゃったんですけど・・・。
 確かに、売りにしているリズムとか要らないんじゃないの~って思ったんですけど、改めて見るとマイク入力とそのモデリングもありますし、本格的にループをやるにはいい感じだったのでは・・・?と思わせる一台です。

 ただ、デカイですからね・・・(しつこい:笑)。


・LINE6 DL4 Delay Modeler【下写真】
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 これはもう定番のモデリングディレイなんですが、ループ機能が付いているんですよね。
 ディレイとしての使いやすさは勿論ですが、ループ時の操作性もよく、ディレイ付ルーパーだったらこれも狙い目。

 なんですけど、だからデカいって(爆)。


f0053545_2154432.jpg ・・・という感じで、

 操作性や、後々エフェクターボードに組み込んで邪魔にならなそうな大きさ、そしてマイク入力端子の存在や、メモリー等々の機能を総合して、取っつき易いのはRC-20XLDigiTech JamMan【右写真】なんじゃないかと。

 このふたつは見た目から分かるように、そっくりです。機能的に、やれることも大体一緒。
 そして、後発の強みでJamManのほうがRC-20XLよりもスペックが上な部分があります。


 ネット上で調べたんですがあまり有用な情報が得られなかったので、実際楽器店で弾き比べて(というか使い比べて?)みました。


 とりあえずカタログ上でも分かることからいきましょうか。

 お値段的には実売価格でRC-20XLが¥27800(定価オープン)、JamManが¥29800(定価¥42000)くらい。値引き感が気になりますが(笑)、若干JamManのほうが高いんです。

 JamManの価格が高いのは、ハード面を見ると納得です。

 JamManはメモリーがSDカードですし、メモリーは99個までセーブ可能、USB端子が付いていてPCとのデータのやりとりが可能。
 最大録音時間は2Gカード時で6.5時間、さらにはマイク入力端子がキャノンでファンタム電源まで送れてしまいます。

 一方のRC-20XLは内蔵メモリーで11個まで、マイク入力端子はアンバラフォーンで勿論ファンタム電源不可、最大録音時間は16分です。

 この辺は後発の強みですよね。

 
 しかし、その概観ですが、実際に目の前にするとJamManのほうが安っぽい感じします(笑)。塗装の質感とか、つまみのつくりとかがどうも・・・。
 RC-20XLのほうが見た目が洗練されてる感がありますね。よくよく見てみるとパネルなんかも言うほど素晴らしいデザインでもない気がするんですが、伝統的ボスデザインに慣れてしまっているのか、落ち着きますよね(笑)個人的にRC-20XLの配色が好きなのも大きいですけど(笑)。


 できることはほとんど変わらない様子。

 プレイ・ループ・オーバーダブ・ストップ・アンドゥの基本操作は一緒ですし、オートレック機能もテンポ自動調節機能もまんまですし。
 ディレイ付ルーパーには絶対に真似できない、大容量のメモリーを使ってのサンプラーとしての使用もOKです。

 RC-20XLにしかないのはリバース機能でしょう。
 これは使い方によってはかなり効果的なので、これが必須だという方は、もうRCを選ぶしかありません。


 で、実際に操作してみた感想なんですが。

 RC-20XLは説明書なしでも結構いけました。盤面だけ見て大体把握できてしまいます。ペダルの反応も、慣れれば特に問題ない感じです。

 一方のJamManなんですが、なんとなくわかりにくい感じです。

 何か、"日本で作られたRC-20XLと外国で作られたJamMan"みたいな分かりにくさを感じました。なんとなくですけど(笑)。
 あの、オバQで言えば"Q太郎とドロンパみたいな(なんだそりゃ)。
 この辺はあくまで所見での感想ですから、操作を習得してしまえばなんてことはない部分だと思います。

 ・・・が、反応もJamManはRC-20XLに比べるとぎこちないような気がしたんですよね。ループを作ったつもりがちょっとズレてるというか。慣れれば問題ないんでしょうけど、触ってみた感じでは、RC-20XLのほうがすんなりループを作れたような感じがしました。

 オケを流す機械を足元に置いておく・・・という用途においては、JamManでしょう。

 しかし、リアルタイムでループを作っていくという用途においては、RC-20XLのスペックで充分対応できますよね。そうそう16分超えのループは作れないでしょうから(笑)。この用途だったら好きなほうを選べばよいのではないかと思います。



 ちなみに、両機に備わっているマイク入力端子の話なんですが。

 ループスタイルにおいてマイクは不可欠だからマイク入力は必須だ!・・・と思っていたんですが、この二機種では、マイク入力の音質補正ができないんですよね。JamManはファンタム電源も搭載してますけど、直接マイクをつなぐとノンEQで使わざるを得ません。マイクとループマシンの間に音質補正の機材(・・・つまりミキサー)を入れるとなると、だったらミキサーからループへの入力はひとつでいいじゃんて話になります。マイクを使うのに、必ずしもマイク入力搭載のループ専用機が必要なわけではないというのは知っておくべきポイントでしょう。

 とはいえ、専用機とループ付ディレイの決定的な違いは何かといえば、録音時間の長さとメモリーですよね。

 ループ付ディレイは数秒~十数秒のループしか作れないので、一曲まるまるバッキングしてループさせるのは無理ですし、またあらかじめフレーズを仕込んでおくことも不可能。

 作りこむならばやはりループ専用機です。


 まあどのペダルを買ったとしても、言えることは"操作の充分な練習が必要"ということです。

 ループ未体験の方は、あれでもないこれでもないと考える前に、ともかくいっぺんループを使ってみるのがいいのかもしれません。
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by rollin_fujiyama | 2009-04-09 02:12 | 六弦山